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梅雨と台風

梅雨の季節になりました。

長く続く雨を億劫に感じたり、蒸し暑さによるストレスを感じる方も多いと思います。
実際に気分だけではなく、雨漏りや湿気による木材の腐食や菌・カビの発生による実被害も増加します。
過度な雨が降ると作物を害し、収穫量にも多大な影響を及ぼします。

また、徐々に発生件数が増えてくる台風との影響も深刻な問題です。先日の6月2日から3日にかけて、四国地方~関東甲信地方は線状降水帯が発生しました。
大雨災害に関する警報などが発令されたほか、警戒レベル5に相当する地域が多発したことも記憶に新しいと思います。

特に関東甲信地方の中川・綾瀬川の地域では、利根川や江戸川、荒川といった大きな河川に囲まれており、この地域は土地が低く水が溜まりやすい地形です。また、川の勾配が緩やかで、水が海まで流れにくい特徴などがあります。
これまで何度も洪水被害を受けていましたが、地底50mを流れる世界最大級の地下放水路「首都圏外郭放水路」により、周辺地域で浸水する家屋の戸数や面積は大幅に減り、長年洪水に悩まされてきた流域の被害を大きく軽減しました。

しかしながら、首都圏外郭放水路は治水施設の一つであり、河川の氾濫や浸水被害を完全に防ぐことはできません。
また、これからの時期は、沿岸部や川沿いでの河川の氾濫だけではなく、山沿いでの土砂災害などの自然災害はもちろんのこと、その影響による都市部での冠水被害や家屋の倒壊、ライフラインや公共交通機関の寸断など多岐にわたる被害が発生する可能性が高くなります。

台風のほか、過度な雨への被害の影響を最小限に抑えるためにも、災害時の避難場所の確認や備蓄食品・非常用品のチェックをおこなうなど、日頃から防災対策の見直しをしておくことが非常に大切です。

このようにデメリットを多く感じる時期ではありますが、同時に水の恩恵を受けやすい時期でもあります。

梅雨や台風により多くの降水があれば作物は潤い、ダムや水源の貯水率も確保され、夏場の水不足の心配もなく過ごすことができます。
さらに、雨音にはヒーリング効果やリラックス効果があり、心を落ち着かせる・集中力をアップさせることにも有効です。
雨の日は照度が減るため目に入る光が優しくなり、晴天時よりも色がきれいに見えるそうです。

梅雨は紫陽花が咲く時期でもあります。雨の滴る紫陽花の色彩を楽しんだり、眺めて心を落ち着かせるなど、この時期だけの楽しみを見つけながら梅雨を乗り越えていきましょう。